介護職には食事の介助や排せつの介助など様々な業務が存在しますが、その介助というサポートがリハビリに繋がっていることがあります。医学的なサポートは理学療法士による専門的なリハビリとなり、国家資格が必要ですが、介護の現場では日常的な動作がそのまま利用者へのリハビリとなります。ですので、まだ資格を有していない方でも利用者の力になることができ、できなかったことができるようになった時は共に喜びを分かち合えるため、やりがいもあります。例えば歩くことが困難な利用者に対しては車イスを使用しますが、ベッドから車イスへの移動やトイレへの移動の際の数歩から歩くことを促すと、それだけでリハビリとなり、その介助を続けると歩く距離が増える可能性も高いのです。
また、食事の際では、始めは介護者に食べさせてもらっていたのを、自分の手でスプーンを掴み、食べる、後にお箸を使えるようになったら食べさせてもらっていたことを考えると、機能の回復と捉えることができます。排泄の場合も、おむつの状態からトイレに移動するだけでも、使う筋肉も増え、排泄はデリケートなことですので利用者にとっては自己肯定感も高まります。一人一人の状態に合わせて時間をかけて取り組めば、利用者によっては自信も付き、より積極的にリハビリに取り組むこともあります。このように、毎日の介助で利用者の生活機能も向上する可能性のある介護職は、利用者の家族にとっても喜ばれる仕事です。
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